2015年11月13日金曜日

骨腫瘍と不安と…そしてとうとう大きい病院へ。骨巨細胞腫の手術の説明とか。


やっぱり不安でした。

こんなの病気じゃないとか言って強がってても、腫瘍は病気だし。
手術のこととかも日帰りできないのかな~とか友達に言ったりしてても、本当はそんな簡単に済む手術ではなさそうなのは薄々気付いてる。

最初は本気で、手術後すぐに字を書けるかどうかを気にしていたのにだんだんそういう問題では無いことが分かってきた。

ネットには「掻爬(そうは)」とか書いてあるし。
骨巨細胞腫は良性腫瘍ですが、局所において非常に活動性が高いため、単純に腫瘍を掻爬(掻き出すこと)するだけではほぼ半数の症例が再発します。
掻爬って……漢字からしてなんだか恐ろしい。
現実を直視したくなくてたまりませんでした。

日本にいる母親に中々言えなくて、結局電話して泣いちゃって、自分の弱虫加減に気がついた。他の人の前でしてるみたいにヘラヘラしてたら母親もあまり心配しなくて済んだのかも……とか思ったり。ごめん。

なんかここの所急に手が悪化した気がする。親指を広げようとすると痛い。MRI画像で親指の方まで腫瘍が見えたけどまさか急激に広がってたり…しないよね?

さて、11月11日紹介された大きい病院へ行ってきた。
ついたらかなりの大病院。売店とかカフェもあるしちょっとした街みたいで気分はウキウキ。ここに入院するんだー♪とか考えてニヤニヤしてました。

そう、このときまではまだ良かったんです。

そして腫瘍外科へ。
番号札を取って待って呼ばれて…

先生は静かな感じの先生でした。
「これは骨巨細胞腫(Riesenzelltumor)ですね。良性の腫瘍です。」
とかWikに載っているのと大体変わらないことの説明。

原因が不明だって言ってたのですが、スマホばっかりしてるからスマホのせいかも…と思って一応聞いてみると
「スマホが存在する前からこの病気はあったのでスマホとは関係ありません」
と言われました。

レントゲンとMRIの写真を見ながら先生が図を描いて手術の説明をしてくれたのですが、(多分私が「橈骨の先端を削って…」とかいうドイツ語を理解しないと判断したからかな。)

先生「ここ(橈骨の先端)の部分が腫瘍なので取り除きます。」
私「ここ(橈骨のすぐ上にある小さい骨たち)は取らなくて大丈夫ですよね?」
先生「それは取りません。で、腫瘍の部分を取ったらここに何もなくなりますね?なので、(私の膝のあたりを指差しながら)ここの骨を切り取ってここに入れます。それでこういう風に残ってる骨とくっつけて…。」

思わず泣いてしまった。泣くつもりなかったんだけど…。
手の手術は予想していたんだけど、まさか足の骨まで取られると思わなくてビックリしたので……。というか膝の骨を取られるのかと思った。

ペーパーを渡してくれる先生。涙が勝手に出てくる……。面倒くさくてすみません…でもワーワー泣いたわけじゃないから……。

どこの骨を取るのか聞くと、人体模型で教えてくれたのですが腓骨(膝の下に伸びる長い2本の骨のうちの細い方。)を取るそう。

先生「腓骨の先と橈骨の先、同じ形してるでしょ。だからちょうどいいんですよ。」
私「腓骨の骨を取ってそこには何を入れるんですか?」
先生「何も。」
私「ええっ!」

大して働いてない骨らしいです。両足の腓骨を取って脚の太いところの埋め合わせに使うこともあるんだとか。しかも手術して骨がなくなっても普通に歩けるらしい。

私「じゃ、じゃあなんのためにこの骨はあるんですか?」(まさかスペアタイア的存在とか…?)
この後の先生の説明は残念ながらさっぱり聞き取れず。

先生の説明によると橈骨の代用としては自分の骨を使うのが一番だそう。
メタルじゃダメなのか聞いたのですが「メタルは自分の骨に比べて良くない。5年とかしか持たないし。自分の骨だったら一生使える。」と言われました。

5年しか持たないっていうのは誇張では?と思うのですが、そういう場合もあるのかも。

しかも今日生検するのかと思いきや後日入院して生検するらしい。
「麻酔して切って、細胞を調べて本当に骨巨細胞腫なのか調べて、それから切った傷がちゃんと塞がるか見ます。」だそう。てかそんなんのために入院がいるとか。聞いた話だと針刺しておしまい、みたいなイメージだったから今日やるのかと思ってたのに…。でも麻酔してもらえるようでちょっと安心。

そして今回は説明を聞いて泣いただけでおしまい。
次回の予約は20日以降にして欲しいと言ったので23日月曜になりました。
腫瘍はどんどん大きくなるから早い方がいいとは言われたけど、他に選択肢がないし。

入院のこととか詳しく聞かなかったけど下着とか持っていくのかな??
部屋のベッド数のことしか聞かれなかった。
後、手術のときは10日も!!入院らしい。病院食がおいしいといいな。

それにしても家族に10日も入院することとか心配されそうで言えない。
後、足の骨を取って移植するとか…。自分はもう受け入れたものの、やっぱり言葉も拙い娘が海外で腫瘍になったとか言われた挙句にそんな手術になると知ったら心配するだろうし……。

実際手術に合わせてドイツに来るとか母親は言ってるし……。手術のこと言いたいけど、全部終わるまでやはり黙っておこうと思う。

次回「骨腫瘍の生検手術とドイツではじめての入院、一日目